パスタをゆでろ

一方的に話をしたい猫背からの打診

創作

ディストピアみたいな

一時期、ロボット開発が過熱化したが、脳みそのものの開発には至らなかった現実的には、既にある脳みそを利用するほうが話が早く低コストに仕上がった。ロボットは、1から作るのではなくあくまで人間を補強するツールとして開発が進んだ。人間の向き不向きに…

喪服の人

喪服の人、の君は僕をみとめるとその細い腕を伸ばし不似合いに大きく振った。黒い服に負けているのかそれとも似合いすぎているのか、色の白い君は喪服を脱いだらば空中にとけ出してしまいそうに頼りなかった。お馴染みの満点の笑顔にも関わらず、その影は薄…

職業インタビュー

「あの、突然ですがインタビューをお願いできないでしょうか…」 彼女は今しがた購入した村上春樹作アフターダークを抱きしめながら、おどおどと言った。 しけてると言ってもいいこの店で彼女は昨日も一冊買っていた。昨日は確か、乙一の文庫本だった。 彼女…